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でも、今回は決断を迷っている。麻里の言うとおりにするわけではないが、他の人の意見を聞きたいと思った。
「花野、すごく迷ってる感じ。私で役に立つか分からないけど、意見言うくらいならできるよ」
「ありがとう……」
感謝の言葉は素直に出た。
「本命変わったの。
言ってなかったんだけど、事務用品の商社受けて内定きたんだ。そこに入りたいなって、今は思ってる」
二人とも、世界を舞台に仕事をしたいと思っているので、花野の変更はかなり意外なようだ。
「文房具の会社?ちょっと、花野にはね……」
麻里の言葉に、花野は渋い表情を返した。
「分かってる。全然考えてなかったし、受けるなんてほんと思わなかったから。だから、伏せてたわけだし……
でもね、その会社、女性の総合職を新規に採用するって。
私たちの年代が第一期なの。だから、私たちの様子見て、次の世代どうするか決めるようなのよ。
自分が最初に何かするって、簡単に経験できないでしょ?」
志望の理由を話すと、麻里も多少納得したようだった。
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