第四章 心を解(ほど)く贈り物

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 「分かったよ。  こっちも家事をまとめてしてるから大丈夫。花野が来れる時に来るでいいから。連絡だけもらえれば。  結愛(ゆあ)ががっかりするからね。いきなり中止になると」  「うん、分かった。きちんとするから」  花野が返すと、義隆の瞳が光った。  「よろしくね。これで、話は終わりだよね」  言いながら、義隆は花野の服を脱がせだした。  寝室には結愛が寝ている。さすがに、自分たちのベッドとはいっても使いづらい。  なので、客室に行くようになった。  父子二人なので部屋は余っていた。義隆の家族が上京した時や、友人が泊まるためにある程度の家具は揃っている。  義隆はキスをしながら下着も外していく。花野から甘い声が零れた。  激しい時間が過ぎて義隆の身体が離れると、花野は荒い息を整えるように何度も深呼吸した。  後処理を終えた彼が花野の身体を包んでくる。  寝室に戻るまでの短い触れ合いの時間だ。でも、花野は昔のような長い髪ではないので、その感触を楽しめない。いつも少し寂しそうだ。  花野は、義隆との関係をやり直し始めても、髪は伸ばさなかったしピアスも外さなかった。そして、ネックレスも首元に輝いている。  それは、花野と義隆の関係は、昔とは違うという無言の主張になった。  でも、義隆は伸ばしてほしいとは絶対に言わなかった。
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