第3章 拳銃男と生還者

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暫く歩くと、ビーチに倒れた人影。 近づくと、頭を撃ち抜かれた死体だった。 先程の銃声を想い出す、やはり参加者に殺人者がいるのだ。銃を所有して。 一方、僕達の所有物は傘だけだ。 「ラッキー、女発見! 手を挙げろ!」 そりゃそうだ。向こうは最初からここに居る。 森で待ち伏せくらいしてるさ。 僕達はまんまとエサに釣られた。 無人島サバイバルでは捕食される側だったんだ。 「傘? バカじゃね?」 えぇ。僕は素直に両手を挙げた。 「やっぱ武器ったら拳銃っしょ?」 仰る通り。でも彼女は違った、相手に喰ってかかる。 「2つ質問するわ。7文字アンケートは何て書いたの?」 「リボルバー拳銃」 「どうしてこの人を殺したの?」 「武器1つに男が2人。奪い合いの結果さ。 で今、女1人に男が2人。俺の勝ちだろうけどな」 「私を手に入れてどうしたいの?」 彼女がワンピースの裾を捲る仕草を見せ、太腿より上が陽光を浴びる。 気を取られる拳銃男。 質問3つじゃんと心で突っ込む僕は、美脚に釘付け。
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