第2章 運命の彼女アイ

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「ねぇ、その傘君の?」 振り向くと彼女が居た。 無人島には不釣り合いなミニのワンピース姿。 どうやら僕は、豪運の持ち主らしい。 「無人島のアイテムだよね、超絶ハイテク傘」 「嘘? 私と同じ答えの人が居たの? ウケる」 「君はどうして傘を選んだの?」 「雨降ったら困るから。あと日焼け予防。 君は……の前に自己紹介しよ! 私はアイ」 「僕は翔太。傘は……良いことありそうだったから」 素直にカンニングしたとは言えない。 2人で砂浜に漢字で名前を刻み合う。 超絶ハイテク傘のファーストミッションは尖端での名前書き。 一文字愛(いちもんじあい)八田翔太(やつだしょうた)。 「これ所有者は翔太君?」 「いや、君の方が必要でしょ?」 ピピピ……。 「何これ? 腕時計?」 「スマートデバイスっぽいね。あ、傘所有者って表示された」 「僕は……傘隷属者……。そう言えばスマホは?」 「ないよ。アンケートに書いてたじゃん。 ポケットにある物は含まれないって」 「ってことは腕時計(これ)は支給品か」
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