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「ねぇ、その傘君の?」
振り向くと彼女が居た。
無人島には不釣り合いなミニのワンピース姿。
どうやら僕は、豪運の持ち主らしい。
「無人島のアイテムだよね、超絶ハイテク傘」
「嘘? 私と同じ答えの人が居たの? ウケる」
「君はどうして傘を選んだの?」
「雨降ったら困るから。あと日焼け予防。
君は……の前に自己紹介しよ! 私はアイ」
「僕は翔太。傘は……良いことありそうだったから」
素直にカンニングしたとは言えない。
2人で砂浜に漢字で名前を刻み合う。
超絶ハイテク傘のファーストミッションは尖端での名前書き。
一文字愛。
八田翔太。
「これ所有者は翔太君?」
「いや、君の方が必要でしょ?」
ピピピ……。
「何これ? 腕時計?」
「スマートデバイスっぽいね。あ、傘所有者って表示された」
「僕は……傘隷属者……。そう言えばスマホは?」
「ないよ。アンケートに書いてたじゃん。
ポケットにある物は含まれないって」
「ってことは腕時計は支給品か」
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