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第3章 拳銃男と生還者
「今の銃声かな?」
日常会話の様に聞く彼女。
小刻みに首を縦に振る僕。
「様子見に行こうよ」
「いやいや危ないよ!」
「アイ、1人で行こっかな」
愛ちゃん、可愛いんだけど、とんだニトロガールだ。
ビービービー。
僕のデバイスだけが低く鳴る。
『所有者と別行動は違反事項なので毒液を注入します』
下に『OK』『キャンセル』の表示。
不幸すぎる。迷わずキャンセル。所有者に従う。
「せめて一旦森に入ろう。ビーチだと丸見えだ」
歩きながら状況を整理する。
位置も大きさも不明な無人島に運ばれたのは、アルバイト説明会参加者。
謎アンケートのアイテムを持ち、強制参加。
参加人数不明。
1人か2人組。
分かってるのはこれだけ……。
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