天通ずる眼の持ち手

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学校の卒業が迫った年明けのこと。 いつも通り図書館で勉強を終えて帰路につくと道の脇に積もった雪の上に何かが落ちていることに気が付いた。 近寄るとそれは意外…梟であった。 何故は放っておけずに家に梟を連れて帰る。ぐったりとして梟は動かない。 家につくとまずは風呂にお湯を沸かす。 「梟ってお湯に入れても平気なのかな。」 今日も幻影は喋らない。 しかし、言葉は発さないが幻影はノソノソ動くと僕から梟を取り上げ、風呂桶の中にソッと入れた。 「お前、物に触れるのか。」 数分の後、梟は無事意識を取り戻し、湯船の中を浮かんでいた。 「餌も必要だよな。」 僕は幻影に梟を任せ、近所のスーパーに梟の餌を買いに行く。 が、餌の種類などわからないのでとりあえずそれっぽい物を数種類買っていく。 あまりにも急いで家を飛び出したため、腕の感覚がほとんどない。 腕?おかしくないか?かじかむのは手だろ?何で腕まで?
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