ふれふれ

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ふれふれ

小学校も中学校も今も 席替えは 大イベントだった。 きっかけは些細だった。 それは早川くんと、隣の席に2回も連続でなったこと。 早川くんはそこそこイケメンで、周りの女子からも人気があった。 私が早川くんと仲がいいので、当然それをひがむ女子もクラスにはいた。 疲れて家に帰ると、その日、クラスのリーダー格の女子から何故か私の携帯に電話がかかってきた。友達から、わざわざ聞き出したのだろうか。 「山宮さんてさ。早川くんのこと好きなんだよね。」 仲は良いものの、まだ好き、という感情に至ってないのが本当だった。 それでもなにも味気ない日常に、色をつけてくれるのは早川くんの存在であることは確かだった。他の人にとやかく言われるのは不快な気分だ。 「席、代わってくれない?先生には適当にいっとくからさ。」 だいたい私がくじで引き当てた席を、やすやす仲も良くない女子に渡すなんて、正直むかついた。 「いや、くじで決めた席だし。そーゆー不正好きじゃないし。」 といってしまうところに、私の我が強くて一部の女子に反感を買う性格が出ているのだろうか。相手は黙っていた。 勿論その日を境に、大半の女子が私と話をしなくなったのは目に見えてわかることだった。
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