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裕樹は体を起こしてわたしに体を向ける。
裕樹の目をしっかり見れなくて掴んでいた布団をさらに強く握りしめる。
「別れてくれないか・・」
裕樹から出された言葉に体が震える。
「美鈴といても刺激がないんだ・・」
裕樹の言葉は平凡こそ幸せだと思い始めていたわたしの心にグサッと刺さった。この2年間わたしは特別刺激的なことはなかったけど楽しかった。このまま裕樹と結婚したら楽しいんだろうなと思っていた。
でも、裕樹は違った。
「この子といるとさ、毎日が新鮮で楽しいんだ。美鈴もそんな人と出会えるといいな」
裕樹はそう笑って隣の女を愛しそうに見つめていた。
女もその笑顔に答えるように微笑み返す。
わたし、いま何を見せられてるんだろう・・・
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