ブラッドレイン

(3)篠突く雨

親愛なるクラウドへ

やあクラウド。
先日は手紙をありがとう。
とても嬉しかったよ。
それにホッとした。
もちろん君を信じていたけれど。
万が一君が警察に私のことを言ったり手紙を渡したりしたら、私は君のパパを殺さないといけないからね。
良かった。
クラウドの悲しむ顔を見たくなかったから。
親友だからね。
ああ。
そういえば。
今朝のニュースを見たかい？
そう。
僕の事件だよ。
ふふ。
篠突く雨、激しい雨の日にね。
女を竹林でメッタ刺しにしたんだ。
恋人と相合傘をしていた女だった。
ふふ。
助けてって言ってた。
ふふ。
ふふふふ。
憎たらしい。
あ。
もうすぐ期末テストだね。
クラウドは頭が良いから大丈夫だと思うけれど、油断は禁物だよ。
悪い点数を取ったらパパに怒られちゃうからね。
お前のママのクラウディアはそんな馬鹿じゃなかったって。
言われちゃうよ。
期末テストが終わったらまた返事を出して欲しい。
勉強頑張って。
またね。
私のクラウド。

君の親友ブラッドレインより