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「・・・・・・。」
......はい?あの翼先輩が?僕なんかと?
いやいやいや、ある訳ないよ。
だってさっき僕はあっさりとフラれたじゃないか。
フリーズして僕は宇宙のような壮大なスケールで落ち着かせた。
......あ。なんか草原とか見たい。
「・・・・・・そうよね。驚くのも無理ないわ。でもね、私には今貴方が必要なのよ。」
「ぐふっ!?」
「ど、どうしたの!?」
僕はがくりと膝から落ちてアスファルトにへたり込む。
僕の反応を気遣って言ってくださった必要という言葉に打ちのめされた。
破壊力みたいな一気に隕石が降った感じだ。
嬉しすぎて泣きそうだ。......いや、すでに泣いている。
それを不思議そうに背中を撫でてくれる。
「かはっ!!」
「大丈夫!?」
翼先輩の手が背中を撫でてくれる温かさが尋常じゃない。
もはやとどめを刺されている......!?
これ以上ドキドキさせられるようなことされたら僕が死ぬ!
吐血する勢いでどんどんとHPが削られていく。
翼先輩が計り知れない魔力のような......無理だ、敵わない。
「だっ、大丈夫です。それよりなんで僕なんかを・・・・・・?」
僕は立ち上がり、死ぬ寸前で止めた。
苦笑して言うと翼先輩が目を伏せた。
「貴方が初めてなのよ。そんなこと言ってくれる人。」
「初めて・・・・・・?」
初めて。なんか嫌いじゃないな。
でも僕って何かしたかな?
......えっと、フラれて盗み聞きしてたことかな?
え?最悪だよね。何故に?
「ええ。フラれたくせに好きになった生い立ちを語る奴。」
「・・・・・・。」
......あ。これヤバイやつだ☆
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