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「パパー。おはよう。」
その時、身に覚えもない罪で自首しそうになっていた俺に、3歳の娘が抱き付いてきた。
「・・・・・・おはよう。」
そう言って可愛い娘の顔を見ると、まるで口裂け女のように、真っ赤な口紅で顔の端までが染まっている。
へっ?
俺のパジャマには、やはり口紅がベッタリ。
「・・・・・・も、もう。みーちゃんたら、また私の口紅で遊んで。あなた、ご飯にしましょうか。」
妻は、今までのやりとりが、なかったかのように振る舞い、部屋を出て行った。
かくして、何だか腑に落ちないまま、俺は無罪放免となった。
終わり
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