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『カー、カー』
「ん…、!ニボシ!」
ニボシの姿が見当たらない。
「あれ、あの渦は……ん、ここ」
さっきの神社とは少し違う気がする。
そんなことよりニボシは…
「おーい、カラス。この辺に猫いなかったか?白い猫」
『む、なぜお前の言葉がわかって私はお前に話ができている?』
「あー、俺さ…」
毎度のことだけれど、大抵初めて話す動物とはこのやり取りから始まるんだよな
…
『なるほど、して人間の男よ、その猫の事ももそうだがなぜここにいる?ここに来る奴はあの男か、信仰者か、あちらの世界を知っている奴だけだが。お前はどれなんだ?』
「すごく言ってる意味がわからないんだけど…なぁ、俺夕飯までには帰る予定なんだけど、雨も止んでるみたいだし…俺どれくらい気絶してたかわかる?(汗)あと…」
‘ガサガサッ’
!?
「やぁ青年。こんなところで何しているんだい?見させて貰ったけど独り言にしては…そのカラスと会話してる風だったね」
まずい… 誰だこのオッサン…
「あ…いや、ね…猫を探してまして…カラスを見てたら癖の独り言が」
「まぁいいか(笑)ごめんね、とりあえずキミは…ふーん、この辺の者じゃないのは確かだね。キミは知っている方の人間かい?」
「な、なにを?(汗)」
「いやいや、珍しいと思ってさ(笑)生き物と会話できる能力を持った人は僕が知る限りでキミで二人目さ」
「あの、俺…」
「いやいいよ、キミは向こうの世界から来た人間なんじゃないかい?(笑)僕はこう見えて勘が鋭いからね」
「俺たち…変な渦に吸い込まれて」
このオッサンなんなんだ?
向こうの世界…
「状況が把握できてないみたいだね(笑)簡単に言うとだ、キミは別の世界に来てるってわけ」
「え(汗)ちょ…意味がわからな…」
『人間の男、そいつはここに住み着いてる変なオッサンだ』
「待ってカラス、今色々と…」
「はっはっは(笑)大変そうな顔だね、どれ、このオジサンが助けてあげよう」
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