弟が死んだ日

1話

人生やり直したいと思うことがたくさんあるものだ。私もその1人である。2ヶ月前のことを悔やみきれないほど後悔している。小学生の幼い弟を失った。原因は僕にある。いつも弟と待ち合わせをしている公園にその日だけ行かなかったのだ。何故そうしたのかは今もわからない。ただめんどくさかった。彼女に振られ何をするにも気持ちは起き上がらなかった。待ち合わせの時間に行かなかったその日、弟は車に轢かれて死んだ。未だに弟を轢いた車は見つからず、犯人もわからない。防犯カメラもなければ目撃者もいない。今その現場には花束が置かれているだけである。学校にはもうしばらく行っていない。毎日のように振り続けていた竹刀もほこりが被っている。今何を自分がすべきも分からないまま、１ヶ月が経とうとしていた。