第08章 괜찮아요?(ケンチャナヨ) 良いの?

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約2時間のフライトを終え、私を乗せた便はソフトランディングで到着した。 着陸前には、穏やかな海と、壮大なアートを描くような波頭が見えた。 韓国に直接面した海ではなかったが、日本と韓国の大地は空と海で繋がっている気がした。 何度か日本には来ているが、この空港に降り立つのは初めてだった。 地図で見た時は遠く感じたけど、実際に来てみると意外に近い気がした。 成田や仁川のようなハブ空港ではないが、直行便もある。 ソウルの金曜日夜の渋滞に比べたら、目的地までの時間は早いかもしれない。 タラップを降りながら、機内モードを解除し、kakaoを起動する。 弓永慶祐(ゆみながけいすけ)は既に到着ロビーで待っているそうだ。 心なしか踵に力が入る。 空港施設内から見えるのは、殺風景な景色。 インドア派の私は、プライベートで外に出ることは少ない。 ワールドツアーやミュージックビデオの撮影で海外の空港はよく使う。 日本の福岡空港やベトナムのダナン空港は街中にあるが、他の空港は似たり寄ったり。 山の方か、海の方が多い。 それでも、記念に窓の向こうに広がる景色を自撮りする。 勿論、小豆丸を抱えながら。 私は、体全体でリズムをとりながら、待ち人の許へと向かった。 伴奏はキャリーバッグのロール音。 アッチェレランド。だんだん速く。
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