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「きみにゃち、ここにょうひにょこ?(君達、ここの家の子?)」
またまた二人は驚いて見合わせた。
「サアラもここの家の子だよ」
「私達、兄妹じゃない」
えーーー
俺、こんな可愛い弟や妹いないし。
のっぺり日本人顔な弟が一人いるだけだし。
遺伝的にあり得ないだろ。
「にてにゃいよにぇ(似てないよね)」
二人は首を傾げて不思議そうにしている。
「僕達、お母様譲りの髪が良く似ているって言われるよ?」
「確かに私とお兄様は顔立ちはお父様に似ているけど、お母様に似てない訳じゃないんだよないし」
髪の色?
俺は青みがかって見える程の黒だぜ。
ふわぁ
言われて触ってみたら、ふわぁふわぁだった。
そうだ。俺は今サアラとかいう赤ん坊なんだ。
「サアラはまだ赤ちゃんだから、喋れるようになっても色々分からないんだね」
男の子が優しい笑顔で俺の髪を撫でながらいった。
「僕はね、サアラのお兄ちゃんだよ。エリックっていうんだ。サアラの六歳上だよ」
「私はイザベラよ。四歳よ」
「僕達はプレイェル家の三兄妹だよ」
さっき、俺が六ヶ月って聞いたから、兄と姉になるのか~
俺、ずっと長男だから上の兄妹って憧れてたんだよね。ちょっと嬉しいな。
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