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腹も満たされたし、そろそろ日本へ帰る方法を誰かに聞かないと。
でも、さっきウッラは日本すら知らなかったしな…
そうなると子供のエリックとイザベラが知っているとは考えにくいな。
誰か世の中の事に詳しい人っていないかな~
かなり変だけど地図があるんだし。
「あにょ!ちしゅにきゅわしいひちょしりしぇんか?(あの!地図に詳しい人しりませんか?)」
「先ほどの地図を見て興味を持たれたんですか?」
「しょーしょー!(そうそう!)」
あの地図に興味はそんなにないけどね。兎に角日本を知っている人を至急探さないと!
「それならアンナ先生じゃない?」
「あんにゃしぇんしぇい?(アンナ先生?)」
「僕とイザベラの家庭教師の先生だよ。そうだね。アンナ先生なら王立大学でヴォギット王国や隣国の歴史について教えてて博識だからね。」
おー!大学で教えているような人ならきっと日本の事も知っているはず!
「あんにゃしぇんしぇいにあいちゃい!いまろこにいりゅの?(アンナ先生に会いたい!今どこにいるの?)」
「明日の午前中にはまた僕らの勉強をみに家に来るよ。今はもう帰ってしまったから自宅じゃないかな?」
「しゅいましぇのうちろこ!?(先生の家どこ!?)」
「確かガムラ・スタンあたりだったかな」
「いましゅぐいきゅ!(今すぐ行く!)」
「さぁ、そろそろお屋敷に戻って皆様お風呂のお時間ですよ」
ウッラは俺を抱えたまま椅子から立ち上がり、エリックとイザベラを促した。
えーーー!
折角日本を知ってそうな人が分かったのに。
お風呂なんて数日入らなくても大丈夫だよ!
それより俺を帰してくれーーーーー
「うっりゃ、うっりゃ!あんにゃしぇんしぇいにあいちゃい!(ウッラ、ウッラ、アンナ先生に会いたい!)」
「明日になれば会えますよ。それよりお茶に参加していたので、お風呂が遅くなってしまいました。寒くなる前に入っていただかなくては」
来た時よりも早足でウッラは屋敷の中を歩き先ほどの部屋まで戻ってきた。
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