●友達のままで

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「えっ……、20歳。 前にTwitterに書いたかもだけど、マコトの一つ下だよ」 「20歳なのに、どっかオッサンくさいんだよね、タクヤ」 僕の言葉を聞き終えたマコトは、肩をすくめた。 「言っても、私より一つ若いんだからさ。 2日くらいオールしても大丈夫、ってな気持ちで今日はこのまま残りなよ。 せっかく、話が盛り上がってんのに」 「ゴメン、帰るよ。 オッサンって思ってくれてもいいよ、別に。 でも、これが俺のライフスタイルだから」 僕が頑なに帰る事を強調すると、マコトもさすがに折れたのか、立ち上がり食べ終えたゴミを捨てると、我々二人はマクドナルドを後にした。 横断歩道を渡り、数分歩いて駅へとたどり着くと、そこで僕達は別れた。 「じゃ、また今度ね。 今度、米倉さんのライブがあったら、もうタクヤ優先で誘うよ。 『こめ』のCDも、また会った時に持ってくるからさ」 「うん、ヨロシク。 今日はありがと、俺も楽しかった」 去り際にお互い一言ずつ言って別れたのだが、僕とマコトとのやり取りは帰りの電車の中でのTwitterでも続いた。 元々、僕達二人は「文字だけの会話」によって交流を育んできたのである。 Twitterというパブリックな場で行うやり取りは、お互いのホームグラウンドとも言うべき場でのやり取りであり、僕達二人は今度「文字だけの会話」によって、今日のライブの感想を語り合った。 そして、この日のライブ以降、マコトとはLINEも含め、以前よりも深くやり取りをするようになった。 やはり、「一度会った」という事実は大きいのか、僕にしろマコトにしろTwitterのタイムラインでお互いの書き込みを見掛けたら、ほぼ確実に「メンション」や「いいね」といった何かしらの反応を行うようになった。
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