メモリ01

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自分なりに頑張ったテストは返ってくるまでは自信があったけど、いざ見てみると酷かった。 幸い赤点になった教科は無かったけれど平均より悪いものばかりだった。 「七海いつまで落ち込んでるの?」 「だって・・・あんなに頑張ったのに」 「切り替えが大事だって!ほら行くよ」 テストが終わって一週間、七月を迎え暑さに磨きがかかり蝉の鳴き声が聞こえるようになった。 四時間目の体育、眩しい太陽の日差しに消えたシャトルは私の目の前に現れ大きく振りかぶったラケットは空を切った。 「よっしゃー!余裕余裕!」 落ちたシャトルを拾い上げた時、隣でサッカーをやる男子達の方が賑やかになった。 テスト終わりで一時間自由な事をして良いと言われて女子はバトミントンを、男子達はサッカーを選択していた。 男子は選択していたと言うよりは一部の男子達が強引に決めたの方が正しいかもしれない。 チーム分けもAは運動部中心、Bはその他と戦力差も考えていない。 皆の意見じゃない一部の人達の横暴・・・でも誰も注意する人はいなかった。 「やっぱ植村君サッカー上手いさすがサッカー部!」 「村上君もうまいよね。てかさBチームが弱すぎじゃない(笑)」 (そんな言い方しなくてもいいのに) 隣でやる人たちの陰口に心の中で反論しつつ、Bチームの皆頑張れという視線を送る。 だけどBチーム雰囲気は良くなかった。下を向く人、既に試合を諦めてる人。 誰からもやる気を感じられなかった。 ボールを持つ柊谷健君は機嫌が悪そうに怒ってて、その隣を走る佐々木君はどこか暗い顔をしていた。 「隼人、健諦めるなあ!!!」 「頑張ってください!」 Aチームを応援する女子達の声をかき消すような声で応援する新島夏海さんと荻原美香さん。 この二人は佐々木君と柊谷君とよく一緒にいるからBチームを応援するんだろう。堂々とそんな事言えるのが羨ましい。 (私だって佐々木君達を応援したいのに) だけど友達でも無いのに応援する勇気私には無かった。
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