爛れた馴れ初め話(カーティス)

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「……っていう馴れ初めでね、俺とリュークスは付き合う事になったんだよ」  暗府が集まる席で、カーティスは思いきり惚気ながら体をクネクネさせて言う。  それを聞くネイサン、クラウル、そして何故かオリヴァーは呆れ顔だった。  こういう経緯で恋人になったのはもう三年前。現在までこの関係は続いている。わりと順調な交際だ。 「カーティス、惚気を話すのが罰ゲームじゃないよ」  一つの机を囲んで、現在暗府は定例のゲームをしている。遊んでいるわけじゃない。交渉したり、腹を探ったりしながら勝ち点を競うのだ。 「恥ずかしい秘密を一つ暴露するんでしょ?」 「まぁ、話しが長くて猥談だった以外はいいだろ」  クラウルが呆れながら、次のカードを配り始める。さて、次は誰が負けるか。楽しみだ。
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