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パァンッ!豆鉄砲を食らった音だ。撃たれたハトと化した俺は、目の前で「ニヒヒッ」といたずらっぽく笑い涙を流す愛しい恋人を抱きしめた。
また生まれ変わってくるのかよ。笑えた。もう我慢しなくていいんだと涙を流して、声を上げて泣いた。笑いながら泣いた。
現実を受け入れ悲しみを乗り越えていた、わけじゃなかった。俺はただ目を背けていただけだったんだ。
今やっと、受け入れることができた。とっくに受け入れて苦しみ続けていた尊と泣き合って、笑い合って。そうして一緒に、乗り越える。
どれくらいそうしていたんだろう?いや、ずっと突っ込んだままだからさ。泣いたり笑っている間の微振動が。徐々に尊の泣き声が鳴き声に変わっていったんだ。
言葉のない想いをぶつけ合って、落ち着いてきて泣き止んだら。目が合ってキスを交わす。
話して、また笑って、戯れるようにキスを繰り返す。それから続きがしたいとキスを深くして、胸から腹を撫でる。
すると尊もそっちの気分が戻ってきて艶が増す。声が甘く、刺激に体をくねらせキュンキュンとナカを締め付ける。
「ねぇ三日月。オモチャよりももっと気持ち良くして?オレも、三日月に気持ち良くなってもらえるように頑張るから。オレを、メチャクチャに愛して……」
尊が猫だったらゴロゴロ喉を鳴らしていたのかもしれない。それくらい甘えて、エロエロになってさ。
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