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「ふぇ……う、うぅぅっ……冗談じゃない、よね?うぅー、夢じゃないよね?いだだだだだ」
「痛いんなら夢じゃねぇよ。泣き虫め」
「う、嬉しい。本当は、オレがあまりにもしつこいから。鬱陶しいから、断られるって心のどこかで思ってたから」
「あぁ、本当にな。クッソウザくてイライラしかしなかったぜ?けどな、あんたが諦めずにアタックし続けるから、俺も変われたんだ」
「アハッ、ハハハッ。ねぇ、もう1回言ってよ。三日月がオレをどう想っているのか?聞きたい」
翌朝、目が覚めて朝の挨拶を交わした。ずっと横向けで寝ていたらしい尊に体に痛みや不調がないかを問えば「へーき!」と朝っぱらから元気な笑顔。
そのまま、起き上がって顔を洗いに行こうとしたので手首を握った。ベッドへと引き戻し、抱きしめながら俺は言ったんだ。
「好きだ。俺は、世良尊を愛している」
これで2回目。1回目、想いを告げても何を言われたのかがイマイチ理解できず、しばらくポカンと放心状態。
からの、ジワジワ涙がにじんできて大号泣。俺の胸にしがみついて、ドンッドンッ!と殴りながら泣くなんて思っても見なかったぞ。
おかげで俺の胸は真っ赤だ。それを隠すように抱きしめてやり、ポンポンと頭を撫でる。
「あんたは恩返しができて、俺と両想いにもなってハッピーエンドってわけだ。よかったなぁ?」
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