63人が本棚に入れています
本棚に追加
これはキスにハマったな。俺がしたように舌を絡めて、吸いついて、超必死。その様が可愛くて、それから10分くらいはキスし続けていたな。
お互い、顎まで唾液でドロドロにしてさ。ゼェハァゼェハァ息が上がって、朝っぱらからキスで疲れるなんて。
「どうだった、初めてのキスは?……まぁ、聞かなくてもわかるけどな。ククククッ」
「わ、笑うなよっ。初めは怖かったけど、セックスと同じで慣れたら気持ち良かった。あんなイジワルするなんて、酷いよ三日月」
「焦らした分、気持ち良くしてやっただろ?あーあ、顔を洗って着替えるぞ。って、あれ?背中、羽根が消えてねぇか?」
俺も気持ち良かったよ。危うく、勃ちそうになった。このままセックスにまでもつれ込むかと尊の股間に目を向けてみたが、意外に平常。
代わりに、背中の大きなセミの羽根がなくなっていた。気持ち良くなって消えたのか?
「やったぁ!きっと、三日月からの愛を感じたから消えたんだよ。これで仰向けで寝られる。それに……今夜、正常位でできるっ!」
うわぁ、すっげー嬉しそう。せっかくベッドから降りたのにバフンッ!と仰向けに倒れ込んで、嬉しそうに足をバタバタ。
その様子を「よかったな」と、冷ややかな目を向けながら見つめる俺。
あぁ、こいつの名前をつけ間違ったな。世良尊じゃなくて、エロセミコトだった。
最初のコメントを投稿しよう!