88人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「梨花ちゃんとも同じ事をやったの?」
ああ、それは内緒。言ったら月美さん傷ついてしまうもの。
月美さんの手の動きが早くなる。
どれ位経っただろう。気持ちがいいと思っていた途端に背中に電気が走ったようになり、足が小刻みに震えた。
「文乃ちゃん、イッちゃった?」
イッたとは何の事だろう。このことを言うのだろうか。
「月美さん、私初めてでよく解らない」
「文乃ちゃん、可愛い」
月美さんが抱きつくと、ボディーソープで2人の身体がツルツル滑った。
そうして2人で湯船に浸かった後、ベッドの中で仲良く戯れた。
気が付くと、ホテルに入ってから2時間以上経過していた。
「早く出ないと仕事遅れちゃう」
「月美さん、私、ジュエリーショップまで送って行く」
「有難う、でも近くだからいいよ」
「ううん、それでペアの指輪買いたいの」
「ペアってもしかして?」
「うん、月美さんとペアの指輪が欲しいの。月美さん貰ってくれる?」
「勿論だよ」
「これ以上モテたら困るしね」
「えっ?」
「何でもない。行こう」
ラブホテルを出ると、街を行き交う人々が雨上がりの道を忙しそうに歩いていた。
終わり
最初のコメントを投稿しよう!