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***
ミー ミー……ミー
雨音に紛れて、猫の声が聞こえる気がして立ち止まった。
ミー ミー
やっぱり聞こえてくる。
声のする方をたどって行くと、公園の背の低い木の陰に子猫が震えていた。
「ごめんね。家ペット禁止だから連れて行けないんだ……これ貸してあげるね」
持っていた傘を猫に差し掛けて、立ち上がるとバッグで頭を庇いながら走って家路を急いだ。
翌日、傘を貸してあげた公園を覗いてみたが、もう猫も傘もなくなっていたのだった。
***
数日前の出来事を思い出していると、目の前の男と子はポケットからキレイな宝石のようなものを取り出して、ニコニコしながら手のひらにのせたそれを高く上げて見せてくれる。
良く見ようと顔を近づけたその時――
ピカーーッ!――
虹色の閃光が迸り、思わず目を閉じた。
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