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「あー!」
「お、おおっ」
下から元気な声が聞こえてくると思ったら、こけしなし公園に衛藤兄弟がいた。
弟君は綾乃カラスに向かって全身を使ってぶんぶん手を振ってくれるので、もしかしたら探して待っていたのかもしれない。
兄だけなら無視しただろうけど、愛らしい弟君にこれだけ歓迎されたら応えないわけにはいかなかった。
近くに下りたら驚くだろうから、弟君が座ってるベンチの端っこを目指しておく。
ちなみに、兄は昨日と同じで自転車にまたがっていた。
まあ、どうでもいいけど。
軽く着地して、弟君に「こんにちは」とおじぎをしてみる。
「カー子だよね」
どうやら、名前をつけられたらしい。
カー助とかカー太郎じゃないだけ、ましとしておくべきか悩むところだ。
とにかく、昨日のカラスですよーと一声鳴いて綾乃は返事にした。
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