牛乳

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「全部やる気か?」 「うん、カー子は特別だから」 「だめだ」  衛藤兄は許さなかった。 「カー子は、翼よりちっちゃいんだぞ。全部やったら、食べすぎで飛べなくなるかもしれないだろ。それに、牛乳はよせ」 「なんでぇ」 「ちっちゃい体で、お腹を壊したら大変なことになるからだよ」  しばらく「むむう」とカー子の隣で葛藤していた翼君は、最後には納得をして頷いた。 「あと、一緒に食べるなら、手を洗ってくること」  兄はしっかり忠告して、向こう側にある栗の形をした水飲み場を指差した。 「はーい。カー子、僕が戻って来るまで待っててね。兄ちゃんも、ちゃんと見張っててよ」 「わかってる。ほら、早く洗って来い」
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