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記憶
「一班、集合」
月曜日の放課後、綾乃は掃除当番でもないのに班長から集合をかけられて不満だった。
今日は、楽しみなマンガの発売日なのに。
「班長、何か問題でもあったわけ」
どうやら、面倒に感じているのは綾乃ばかりではないらしい。
「今月、俺らの班、新聞係だろ。担任に進んでるかって聞かれたから、そろそろ動かないとヤバイ」
「あー、忘れてた」
綾乃もすっかり忘れていたけど、このクラスには学級新聞の制度があって、だいたい二ヶ月に一回のペースで一班に制作が割り当てられる。どの月に当たるかは、くじ運次第だ。
前回の班は新学期のクラス替えや学年遠足の話題があったから当たりだったけど、夏休みを待つだけの月に当たった綾乃の班は外れの内だった。
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