好子の憂鬱

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 …そんなことが…  私は、好子の告白に唖然とした。  たしかに、好子の言うことはわかる…  男親は、やはり、自分の娘でも、美人を好む傾向が強いと聞いたことがある…  「…高見さん…兄弟は?…」  「…私は一人っ子です…」  「…だったら、高見さんは、運が良かったわ…」  「…運が良かった?…」  「…そう…運が良かった…兄弟がいれば、どうしても比べられる…可愛がられても、疎まれても、どっちにしろ、その弊害はある…」  要するに、好子は、自分が美人に生まれたから、父の平造に可愛がられ、その結果、澄子の嫉妬を生み、澄子にいじめられたと言いたいのだろう…
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