好子の憂鬱

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 と、同時に、美しく生まれる損得をつくづく考えさせられた。  自分も、美人だが、どうしても、自分のこととなると、わかりづらくなる…  だが、他人は違う。  冷静に、考えることができる…  とりわけ、今のように、目の前に好子を見ていれば、嫌でも、わかる…  好子を目の前に見れば、たしかに美しい…  そして、その美しさゆえに、自分以外の人間から、好かれたり、反対に、妬まれたりする…  それは、家庭で、自分の兄弟でも、例外ではないということか…  私はつくづく思った。
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