好子の憂鬱

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 「…あの澄子は、強欲で、何事も、自分の思い通りにならなければ、すまない女…」  「…」  「…その自分勝手な女が、まるで、父親に気に入られてない…だから、それが、悔しくて、仕方がない…」  私は好子の言葉から、澄子を思い出した。  米倉の義兄であり、澄子の夫の直一の言葉から、澄子が、才気溢れる存在であることは、わかっている。  いわゆる、頭の回転が速い女…  デキる女だ…  勉強はわからないが、実社会で、使える女と言い換えてもいい…  いくら勉強ができて、学歴が高くても、その頭の良さを生かせなければ、なんにもならない…
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