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そして、その水野は、私の勤務する会社、金崎実業の取引先の人間として、出入りを始めた…
つまり、前回、会った時と、私と好子さんに共通する変化といえば、水野の存在…
水野を知っているか、どうか、だ…
私はそれに気付いた…
いや、それよりなにより、さっき、この部屋に入るときに、米倉が、水野の名前を出した…
私と水野が顔見知りだと、告げた…
それを知ったから、好子は、部屋の扉を開いて、私を中に招き入れたのではないか?
そして、好子の腹違いの兄である、米倉を、この部屋に招き入れなかったということは、米倉に聞かせたくない話があると考えるのが、妥当…
おそらくは、私だけに伝えたい、なにかがあるのかもしれない…
私はそう思った…
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