第1章 トキメキ

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可南子 「ああ……私が看護師で師長でしょ…… 彼の海外への転勤に付いて行けなかったんだよ。 それで別れようって…… 遠距離なんて出来っこ無いしね……。 貴史~☆どこ行っちゃったの~☆ ニューヨーク? ロンドン? パリ? まあ、どこでも良いけどさ…☆ さあ…可南子様のお帰りだぞ☆」 友野 「可南子さん、タクシー呼びましょうか?」 可南子 「大丈夫だよ。酔ってなんかいないし!」 その時…店のドアがカランと鳴って男が入ってきた。 そして、その男は可南子を見つけると、 声を掛けてきた。 「カナちゃん、お久しぶり…。」 可南子 「んっ…失礼ですが、どちら様ですか?」 「貴史だよ。昨日、日本に帰ってきたんだ。」 可南子 「え~☆貴史なの~☆ 今日、私は閉店ガラガラ。 また明日来てちょうだい…☆ こんな姿…あの貴史に見せたくないし。」 貴史 「カナちゃん、送ってくよ…。 そんな感じだと…狼の餌食になっちゃうよ。」 可南子 「そりゃあ…狼さんに申し訳ないわ…。 こんなアラフォー女を食べたらお腹壊しちゃうかもよ。ハハハ…。」 「僕…3年前に可南子さんとお付き合いしてた前園貴史と言います、ここに名刺置いて置きます。 じゃあ、ちゃんと可南子さんを送りとどけますので……。」 貴史はバーテンの友野にそう言って… まだグダグダ言っている可南子に肩を貸した。 可南子 「だから閉店ガラガラだって言ってるじゃない…☆ この女は荒神 可南子じゃないからね☆ハハハ☆」 「あ~☆眠いわ☆ もう立って居られないわ☆」 可南子はそう言ってその場へ座り込んだ。
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