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可南子
「ああ……私が看護師で師長でしょ……
彼の海外への転勤に付いて行けなかったんだよ。
それで別れようって……
遠距離なんて出来っこ無いしね……。
貴史~☆どこ行っちゃったの~☆
ニューヨーク? ロンドン? パリ?
まあ、どこでも良いけどさ…☆
さあ…可南子様のお帰りだぞ☆」
友野
「可南子さん、タクシー呼びましょうか?」
可南子
「大丈夫だよ。酔ってなんかいないし!」
その時…店のドアがカランと鳴って男が入ってきた。
そして、その男は可南子を見つけると、
声を掛けてきた。
「カナちゃん、お久しぶり…。」
可南子
「んっ…失礼ですが、どちら様ですか?」
「貴史だよ。昨日、日本に帰ってきたんだ。」
可南子
「え~☆貴史なの~☆ 今日、私は閉店ガラガラ。
また明日来てちょうだい…☆
こんな姿…あの貴史に見せたくないし。」
貴史
「カナちゃん、送ってくよ…。
そんな感じだと…狼の餌食になっちゃうよ。」
可南子
「そりゃあ…狼さんに申し訳ないわ…。
こんなアラフォー女を食べたらお腹壊しちゃうかもよ。ハハハ…。」
「僕…3年前に可南子さんとお付き合いしてた前園貴史と言います、ここに名刺置いて置きます。
じゃあ、ちゃんと可南子さんを送りとどけますので……。」
貴史はバーテンの友野にそう言って…
まだグダグダ言っている可南子に肩を貸した。
可南子
「だから閉店ガラガラだって言ってるじゃない…☆
この女は荒神 可南子じゃないからね☆ハハハ☆」
「あ~☆眠いわ☆ もう立って居られないわ☆」
可南子はそう言ってその場へ座り込んだ。
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