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荒神 可南子
「そう…友野さんから聞いたんだ……。
それで何を聞いてみたいの……?」
カップルの男性
「申し遅れました、私はドクターのインターンをしている吉川 昇(よしかわ のぼる)と言います。
そして、妹の楓(かえで)です。」
可南子
「ああ…医者の卵って訳ね……。
それで妹さんも…医療関係にって事なのね。」
吉川 昇
「ええ…僕も医療関係といえば…そうなんですが、
まだ卵ですので…ここは医療のエキスパートである看護師の師長さんに御指南いただこうと思ったんです。」
可南子
「まあ…私の知ってる事なら話せるけど、
果たしてお役に立つかどうか……。」
昇
「妹の楓がOLをやってて…セクハラに遭ったものですから…医療関係で特に看護師さんの職場なら…そういう心配も無いのではと素人目には思ったのですが……。」
可南子
「ああ…そういう面では女性の職場なので、性的な嫌がらせは…まず無いですね。 ただ色んな看護師がいますから…それでも気を張っていないと同性からの嫌がらせが無いとは言えないですから…。」
可南子は大人しそうな楓に対して念を押すような口振りで…兄の昇に話をした。
昇
「まあ…そのレベルでの嫌がらせなら、どこの何の職場でも考えられるでしょうから…
先ずは女性が多い職場なら…セクハラの被害は少ないという事で良いでしょうか?」
可南子
「まあ…インターン先生の仰る通りだわ……。」
吉川 昇は、そこまで聞いて少し胸を撫で下ろした。
可南子
「これから看護師を目指すなら……
決して仕事の虫に成らずに…
20代の後半から30代には結婚するべきだわ。」
昇は…可南子から思いも寄らない処での看護師についての話で、受け答えに少し戸惑った。
その日は可南子…昇…楓の三人はそこそこに
そのスナックを後にしたのだが……
その何日か後に…可南子は昇に病院内で再び逢う事になる。
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