よしっ、決めましたっ!

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「社長、松ぼっくりです」 と中原の声が大きなホールトマトの空き缶に大量に入っている松ぼっくりを持ってきた。 「おお、でかした、中原」  松ぼっくりは油分が多いので、よく燃える。  入れすぎると危険だが、着火剤代わりにいいのだ。  そこへ缶ビールを手にした八神が泰親とともに現れた。 「そうだ、これ、裏に花瓶と一緒に捨ててあったんだが。  紫陽花がドライフラワーになったの」 「ま、待て、紫陽花っ」 と綾太が言うより早く、八神が焚き火台に投入したようだ。  ボッと松ぼっくりより勢いよく炎が上がっていた。 「八神ーっ!  ほら見ろ、こいつ向いてねえんだよっ」 「俺、都会の学校通って、マンション暮らしだったから」 と八神は言って、見た目と違うーっと叫ばれていた。
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