No.14  7月4日   疲労感

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No.14  7月4日   疲労感

 朝から娘と息子の姉弟喧嘩が勃発。  もう本当にいい加減にしてもらいたい。  昼間も何も話さず、夜のゲームの時も4人でボイスチャットしてるにも関わらず何も話さないので、私と弟だけでゲスな下ネタを言っては爆笑していた。  喧嘩の原因は、娘が私の仕事の手伝いで書類を移動させていたらゴロゴロしている息子の脚に躓いて文句を言ったことから始まり、静かに取っ組み合いになった。  私は弟と喧嘩をしたことがない。37年間姉弟をやってきたが、私が弟を育てたようなものなので、息子みたいなものだと思っている。  若干甘やかした感も否めないが、私や兄なんかよりずっとまともに育ってくれて弟の結婚式では感無量だった。  ちなみに兄と弟の関係は最悪で、もしかしたら、私の子供達はそちらの方に似てしまったのかもと思う。  兄に似た娘と弟に似た息子。絶望的だ。  子供達のどちらか、またはどちらにも助けを求められても私は 「ふーん」 としか言わない。なぜなら、結局仲直りするのがわかっているので色々フォローするだけ無駄だからだ。  こちらが一生懸命姉弟のあり方について語ったところで、納得せずに不貞腐れたまま私にまで敵意をむき出し、ぶつぶつ文句を言っておきながら2人はいつの間にか仲直りしている。  その度にバカバカしいと思う。  だから無駄なことはやめた。血を見ない程度に好きにやればいい。  ふと、兄との兄妹喧嘩を思い出す。  最後に喧嘩したのは母が倒れて病院に運ばれて、父から連絡を受けた兄が病院に来た時だ。 「おまえが側にいながら、なんでこんなことになるんだよ!!」 と怒鳴られた。なぜ、私が50代の母親の管理をしなければならないのかと今になって思う。  カッとなった私は、兄のこれまでの親不孝を口汚く罵り、それは弟が 「先生が呼んでるよ。」 と言いに来るまで続いた。  大人になったもんだ。  それまでの兄妹喧嘩はお互いに血を見るまで続き、いつも決着がつかないまま、消化不良の状態で終わっていた。  それから兄との喧嘩はない。離れて暮らす兄からは滅多に連絡もなく、私もほとんど兄を思い出さない。  それでいいと思う。  とにもかくにも、子供達には早く仲直りしてほしいものだ。
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