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No.17 7月7日 充足感
昨夜、いつも通り弟とゲームをしていた。
弟の操るキャラクターがモンスターに乗り
「ヒャッハー!!」
とヘッドセットから弟の声が聞こえた時、突然思い出した。
免許証の更新を忘れていた……
モンスター狩りが一段落したところで弟に
「ねえ、免許更新忘れてたみたい」
というと
「はあ?!マジ言ってんの?ヤバくない?つか、明日までじゃん!!」
私の誕生日は6月7日なので7月7日が期限なのだ。だが日曜日。警察署は休みだ。どうする自分。
というわけで、娘と共に朝6時半に家を出て県の端っこから県の真ん中にある免許センターで更新を済ませることにした。
大切なことから順番に忘却の彼方に行ってしまう脳の構造をどうにかしたい。
久しぶりに来た県の真ん中は、雨だったせいか、この時期にしては珍しく涼しくて、いつもならば服を着ていることさえ煩わしく感じるのだが半袖でも丁度良い感じだった。
だが、町の人達は大半がパーカーやスウェットを着ている。
そんなに寒い?と思い、娘に寒いか聞いてみたが
「涼しい。いい感じ。」
と言うので、私が暑がりということでもなさそうだ。
思うに、県の真ん中はいつも暑すぎるので涼しさも寒いと感じるのだろう。
更新を無事に済ませた帰り道、地元物産の直売所にふらりと寄った。わらび餅の売り子さんから試食をいただいて食べていたら、売り子さんは娘にも試食を渡した。
娘はきな粉が嫌いだ。だが、断れない性格なので、普通のと黒蜜入りのをもらって口に放り込んでいた。
娘はみるみる涙目になり、駐車場へ駆けて行って車に乗り込んでジュースをがぶ飲みしているのを見て笑った。
戻って来た娘に
「黒蜜のやつ、うまかったわ」
と言うと
「きな粉過ぎて黒蜜だかなんだかわかんなかった。つか黒蜜の味知らないし。」
食わず嫌いめ。
桃が安かったので大量に買い、地鶏の玉子とカラフルなミニトマトの詰め合わせも買った。
夜のゲームの時、必ずおやつを食べる。普段意識して食べないような物を食べるようにしている。果物や野菜など。
ミニトマトは食べやすくていい。手も汚れないからコントローラーを汚す恐れもない。
娘は大好きな桃が大量に買えて嬉しそうだった。
家に帰りつくと、いつも通り息子の友達が大量に来ているようだった。
私は化粧を落とし、部屋着に着替え、髪の毛のツーブロックの上の部分をひっつめて、晩ごはんの準備の前に少しゲームをした。
そのうち、息子の友達が私のゲーム画面を横目に帰り、息子も2階から降りてきて
「どうだった?」
と聞くので
「写りがおばちゃんだわ」
と言うと、乾いた笑いを残して風呂へ行った。
毎回思っていることを今回も思う。
次の更新こそ忘れないようにしなくては。
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