第1話

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取り敢えず……この3人以外 避難したなら安心かな。 今度(明後日)は、魔王自らこの城へ来るみたいだし……。 「お姉ちゃん、私――怖い……魔王の妃になんてなりたくないよ!! でも……お母様が死ぬのもイヤ!!」 「セーラ……」 セーラはかなり怯えている……。 俺はセーラの背中をポン!!と叩いた。 「大丈夫!! お兄……コホン。お姉ちゃんにドーン!!と任せなさい!!」 「えっ……?」 前作で、俺は魔王コーネルを倒した男なんだ!! 「…サタンの事なら お姉ちゃんが何とかするから!!」 「なっ…何言ってんの!! サタンはコーネルより強いって聞いたよ!? お姉ちゃんに何とか出来る訳―――!!」 …えっ!? 弟のサタンは 兄コーネルより強いの? 「ま、まぁ…何とかなるって☆ だから泣かないで?ねっ?」 「なっ…!? 泣いてないもん!!////」 セーラは顔をゴシゴシ擦って、トマスと目を合わせた。 「(何か…いつものお姉ちゃんじゃ無い気がする……)」 「(そうですな……)」 なぜなら―――セーラとトマスの知っている“本当のサラ姫”は、とてもおしとやかなお姫様なのだ。
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