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―サラの部屋―
俺はウトウトとしていた。
時計は0時を回ろうとしていた。
「う…もうこんな時間か……」
そろそろ寝よう……。
『―――ますか?』
「……え?」
頭の中に 綺麗な少女の声が聞こえた。
『……私の声 聞こえますか?』
この声は…まさか――。
「貴女は…サラ姫?」
『はい。私はサラ・ティーナ・アダムです』
……本物のサラ姫だ!!
「何故 俺達は 入れ替わったんだ?」
『それは私にも分かりません…ですが、“タイムトラベル”的な現象が 起こったのかと……』
なるほど……。
「どうすれば 俺達は元に戻れるのかな?」
『何か方法はある筈です――例えば……』
「―――サタンを倒す……とか?」
前回 俺はサタンの義兄・コーネルを倒して 元の世界に戻る事が出来た。
『駄目…サタンを倒してはなりません』
「……へ? な、何で――?」
『それは……サタンに会えば 分かります』
「……???」
『それでは……城の皆の事 よろしくお願い致します』
「……ま、待って!! もっと聞きたい事が―――!!!!」
どうすれば 元に戻れるのか?
何故……サタンを倒してはいけないのか?
何も分からないまま――サラ姫の声は聞こえなくなった……。
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