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―午前9時―
手紙通りに サタンは部下達を従えて城へやって来た!!
「姫を迎えに来た……姫は何処だ?」
「只今 お連れ致します」
バレない様にメイド服に着替えたセーラが 俺を部屋から連れ出した。
「お待たせ致しました……」
「………ッ!?(ドキッ!!)」
「………?」
整った顔立ち、魔王を感じさせない、優しい眼差し……。
「(この人が…サタン?)」
「(……そうだよ)」
兎に角―――イカツイオッサンじゃなくて良かったぁぁ……!!!!(涙)
俺は心の中で ガッツポーズを握り締めた!!
「(ちょっ…お姉ちゃん!!)」
「はっ…!?」
イカンイカン……相手は魔王。
俺達の敵なんだ!!
「は、初めまして……私は サラ・ティーナ・アダムです」
「…妹のセーラ姫はどうした?」
「その……セーラは、体調を崩してしまって……部屋から出られる状態ではないので 代わりに私が―――」
勿論 嘘だ。
万が一 部屋を覗かれた時の為に ベッドには セーラサイズのぬいぐるみを寝かせてある。
「ふむ……。では お主が我の妻になるのだな?」
「はっ……はい!!」
「良かろう……この娘を連れて行け」
「はっ……!!」
……セーラ、トマス―――。
「(……後はよろしく!!)」
「(…任せて!!)」
「(…お任せ下さい!!)」
俺達は、お互いを見て頷いた。
……二人の事 信じてるからな!!
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