第3話

5/10
前へ
/150ページ
次へ
―俺と魔王― 馬車にゆらゆらと揺られながら サタン城へ向かう俺達。 「………」 「………」 ヤバい……何か話さないと!! イヴ女王の事を聞く? いや……今は危険かな。 あぁッ!! 何を話して良いか 分からないよ~!!!! 「……あ、あの―――」 「……どうした?」 「(うっ……!!)」 ――かっ…顔が近い!!!! 「良い天気…です…ね」 「くすっ……そうだな」 ヤッ…ヤバい…笑った顔も素敵過ぎ―――って何 考えてんだ 俺!!!! 「可愛い姫よ 我にもっと顔を見せておくれ?」 「……ッッ!? だっ…ダメです////」 これ以上は…勘弁して下さい~!! それに…こんな恥ずかしい顔 見せられないよ……。 「ふふっ…姫は恥ずかしがりなのだな」 「(ううっ……////)」 すると……馬車がピタリと止まった。 「………?」 「サラ姫よ、少し疲れてはいないか? この辺で少し休憩しよう」 「…はっ…はい」 サタン…俺の事 気遣ってくれているのか? 「(本当は 優し………)」 「…この姿にも少し疲れたな」 「………へ?」 ―――今、何て……? ……パァァァッッ―――!!!! 「………!?!?」 魔王が一瞬 眩い光に包まれ……その光の中から “可愛い少女”が現れた!?!? 「おっ、女の……子??」 「失礼なっ!! こう見えてボクは男だぞ!!」 見た目は女の子、中身は男……。 なるほど!! 俺と同じか!!(※違います) 「ふぅ~、やっぱりこの姿が楽チンだなっ☆」 「あの~、アナタは…誰デスカ?」 「ええっ?さっきまで一緒に居たのに もう忘れちゃったの?」 さっきまで一緒に居た?……って事は―――。 「この格好だと分からないのかな? ボクはサタンだよ。因みにこっちが本来の姿でっす☆」 「…………」 ……エェェッッ―――!?!?!? 776341b4-3ef0-4125-b2ed-665ad414f73a
/150ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加