第3話

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―セーラとトマス― 「……何ですって!?」 「セーラ様?どうされました?」 「今 お姉ちゃんから連絡が来て……」 セーラは「はぁぁ――」と息を吐いた。 「ドラゴンを放ったのも…お母様を拐ったのも…あの脅迫状も……全部 サタンの仕業じゃ無かったって」 「…何ですと!? では 一体誰が――?」 「サタンの母親よ」 「………!?」 サタンの母親は、人間らしい。 でも……こんな事する人が 人間と言えるのかしら? サタンの方がよっぽど人間らしいと思うけど―――。 「セーラ様?」 「…あぁ、えっとね。“作戦変更…トマスたちは そのまま城で待機して欲しい”って」 「………」 「(お姉ちゃん…独りで何するつもりなの―――?)」 セーラは、渡された“通信機”を ぎゅっ…と握り締めた。
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