第4話

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―サタン城― 「レイン…ちょっとお母様と二人にしてもらえる?」 「承知しました。私は部屋の外に居ますね」 ―――パタン。 レインが部屋から出て行った……。 「……お母様。お母様は、私とサタンの結婚式後に解放されます」 「……分かったわ」 「きっと大丈夫です。トマスと戦士達が こちらへ向かっていますから」 「貴女はどうするの……?」 「お母様が無事に解放され次第 トマス達と合流して 一緒に逃げようと思いますが……」 逃げてもまた捕まるか、殺されてしまうだろう……。 「…サタンを味方に出来たら―――」 「えっ?サタンを……?」 「はい…サタンは 本当は優しい人です。 戦士達をドラゴン討伐へ向かわせたのも……お母様や私を拐ったのも サタンの仕業では無く 全部ルシアの仕業なんです!!」 「そうなの……?」 「はい……。私達をこんな事に巻き込んでしまった事を サタンは深く反省しています。だから……話せばきっと 味方になってくれるかも知れません」 「……上手く行くかしら?」 「分かりません……だけど サタンと 一緒なら 乗り越えられるんじゃ無いかな……と思ったんです」 「…………」 サタンは、母親のルシアに逆らえないみたいだけど……それをどうにか出来れば―――。 「……分かりました。 貴女の思う通りにやってみなさい。私も出来る限り手伝うわ」 「……はいっ!!」
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