第5話

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―ルシアの部屋― ……ドカッ!! バキッ!! ルシアはサタンの部下を ヒールで 何度も蹴りまくった!! 「チッ…使えないゴミクズ共が!!」 ドラゴンを全て戦士達に討伐されたと報告を受けて 激怒したのだ。 「もっ…申し訳……」 「………」「………」 他の部下達は 顔を真っ青にして 俯いている……。 「母上……!! もうお止めください!!」 サタンは自分の部下を庇った。 「…もう良いわ。下がりなさい」 「……気を失ってます」 ルシアは「はぁ……」と 深い溜め息を吐いた。 「……目障りだわ。そいつをさっさと この部屋から運んでちょうだい」 「……はっ」 「……母上―――」 ルシアはサタンの頬を 優しく撫でた。 「サタンは私の言う事だけを聞いていれば良いのよ?」 「……は、はい―――」 そうよ……サタンは 私の言う事だけを素直に聞いていれば良いの。 もっと厳しく育てないといけなかったかしら……。 優しい魔王なんか要らないわ。 そして あの娘…サラ姫には 強い男の子を生んで貰わないとね。 私は 私を捨てた人間達に復讐したいだけ―――。
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