26人が本棚に入れています
本棚に追加
―???―
……ちゃん!!
「(……ちゃん?)」
……お姉ちゃん!!
「(お姉…ちゃん?俺はお兄ちゃんだぞ?)」
「お姉ちゃん、早く起きて!!」
「う……う~ん……?」
誰かに身体を揺らされて 俺は目を覚ました。
「……えっ?」
俺は身体を起こして 部屋を見渡した。
「……ここは―――」
綺麗で静かな部屋の中。
俺は 高級感のある、カーテン付きベッドに寝かされていた。
んん……? 何処かで見た事がある様な―――?
「(俺は一体どうしてこんな所に居るんだ……?)」
確か俺は、ゲームを購入して…家に帰る途中だった筈―――。
「やっと起きた!!」
「……へ?」
目の前には 可愛いピンク色のドレスを着た女の子が立っている。
年齢は……俺の妹くらいだろうか?
「……えっと、貴女は?」
女の子は 俺の頭をポカッ!!と叩いた。
「痛っ……!? イキナリ何すん―――」
「何寝ぼけてんの!! 私はセーラだよっ!!」
「(……セーラ?)」
……って、誰だ?
「それより、大変なんだから!!」
「…へっ?た、大変って 何が――?」
「んも~、忘れたの? お母様が拐われて……魔王から手紙が届いたの―――」
えっ…お母さんが 拐われた?
それに…今、魔王って―――?
「ちょっ…その手紙、見せて!!」
「う、うん……これよ!!」
セーラは1枚の手紙を取り出して 俺に見せてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!