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一つにまとめられたご友人の髪は三つ編みで結われても尚、腰の高さまで伸びている。瞳を覆う大きな丸眼鏡と相まって、和風ラプンツェルと言っても過言ではないだろう。真っ白な陶器のような肌の一部である頬と、ぽってりと厚い唇が桜色を帯びている。
(──ちなみにご友人は、入学当初、コネだのなんだの陰口を言われ、若干荒んでいたお嬢様に向かい「私のおばあさまは蜜柑農園を営んでいるの。そこで採れた蜜柑ジュース、一緒に飲まない?」と言葉と共に庭園に誘うという伝説を持っている。ご本人曰く「ビタミンCを摂取すれば元気になれると思ったから」とのことだ。──)
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