第2話 プレシャスな魔法

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「なんとか今日中だあ? ふざけるな!お前らには大した事無い問題かも知らんがな! うちには死活問題なんだぞ!」 社長は被っていたヘルメットを床に思い切り叩き付けた。 弾け飛んだヘルメットに怯える後輩。 「本当に申し訳ございません!」     体中が震える。 嫌な汗がダラダラと出てきている。     頭を下げたままの後輩。 後輩もまた、小刻みに震えていた。 「これだから嫌なんだよ! 女の仕事は!」 吐き捨てるように言う社長。 下げ続ける頭。 唇が小さく震えた。 後輩の手前、絶対に泣き出さないよう 唇を噛み締めた。
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