第20話 まさみ

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「俺は……彼女とは、繋がないよ」 目を伏せたまま、小さな声でそう言う。 「じゃあ、どうして彼女といる時に、私がいたらダメ……なの?」 「何? ……3人で会いたいの?」 ますます分からないといった怪訝な顔でこちらを見る。 いや、私からすればその発想が、あり得ませんけど。 「そんな訳ないでしょ!?」 「じゃあ、あれで正解じゃないの?」 そ、そうか。3人で食事~ってなっても微妙だもんな。正解か。 うん?……絶対、違う。 「いや、違うでしょ」 「どうすれば良かったのかを言って」 「私が邪魔だったから、彼女と二人で場所を変えたんじゃないの?」 「……何で、そうなる」 【ごめん、雅実】 0に謝られることで、私がおかしいのかという思いを拭えた。 「たまたま雅実を見つけて、嬉しくなって近寄った」 ……。 そうか。 「待って、品川さんとは……どういう関係なの?」 「会社が同じ」 「だけ?」 「そうだけど。顔と名前しか知らない。その他の事が気になるなら、彼女に聞いてあげようか?」 ……。 「いえ、大丈夫です」 私の質問に、彼は…… 私がただ、品川さんに興味を持っているのだと勘違いをしているようだった。
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