第3話 まさみ

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この日も待ち合わせ場所へ向かった。 この日も彼は、先に席に着いていた。 「どうぞ」 「どうも」 「今日は、どうされますか? 」 私たちの合体0を見て彼が言った。 0を切るかどうか。 「5分だけ」 「分かりました」 【いやぁ、5分か~】 「質問の答えを」 彼は早々にそう言った。 は?いきなり? 「24歳です」 「誰が」 「あなたが、質問されたのは僕にではありませんか」 彼が訝しげに眉を寄せる。 「ちょ、0! 」 【ほんまや。24歳。偽装なし】 4つ下…… しかもイケメン。彼の条件は“相手誰でもいい” 意味が分からない。 彼の性格に問題があるとしても、まだまだ自由恋愛でいけるだろう。 なぜ、婚活を? 私とのマッチングを受ける意味が分からない。 「年、近い人って……」 【4歳は近い範囲やろ? 色々ゆとりが大事や。4つ上なら? 】 「問題ない」 【やろ? 兄ちゃんから見たら、姉ちゃん4つ上や】 「男女の違いがあるでしょ? それに……」 【今の時代にそれ、言うか~? 5分経ちました。ブィッシューン】 「え、ちょ、ま、待って……」 「あなたが、5分と」 「ええ、そうですけど」 「少なからず、失礼だとは? 」 「もっと、失礼な事を言われてますので、それとも、人には厳しいの? 人にだけは」 随分と低い声でそう言った。 「質問いいですか? 」 「また、ですか?どうぞ」 うんざりした様にため息を付きながら、彼はそう言った。
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