第3話 まさみ

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【マッチングが開始されると、カップル毎に0から課せられる成婚の条件があります】 「へ? そうなの? 」 【成婚には、かなりの予算がかけられていますからね。成婚による金銭的補助のみを望む偽造を防ぐ為です】 「ああ、確かに」 【どうすれば、二人が上手くいくか。それは、0無き後、つまり……結婚後の話です。成婚しても、その後が上手くいかなければ、子供は期待できません】 「じゃあ、結婚後もサポートしたらいんじゃない? 」 【0は婚活用に開発されたAIです】 「ほぉ」 【人によっては、どちらかの気持ちが大きい方が上手く行く。気持ちだけでないカップルも。それ故にカップル毎に条件は異なります】 「なるほど」 【0成婚した人から0成婚への情報を聞いても、無駄ということです。近道はありません】 「で? 私達は? 」 【お互いの気持ち。同じ比重】 「ある意味、今同じなんじゃない? どうでもいい」 【恋の比重】 「とてもじゃないけど……無理じゃない? 」 【彼は、この“正解”をとっくにご存知です】 「……」 【あなたはまだ“N0”を出していない】 「……」 【あなたの目標は“成婚”】 「……はい」 組織ぐるみで丸め込まれた…… そんな気がした。
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