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“望む人すべてに子供を”
0支給のモットーはこれ。
それだけの技術はある。
予防医学、知識、徹底した健康管理。
今や病気はなっても、治るモノ。
まぁ、あってないようなモノだ。
つまり……浮き彫りになるのは…
個人の難。
AIは完璧だ。
同じように、生身の人間に完璧は求めてはいけない。
だけど、年々高くなる理想に反して
崩れ落ちて行くプライド。
「決めた。決めたわよ、ゼロ」
【先に結論を】
「今日、恋愛始めるわ」
【……了解致しました】
「イケメン、この近辺、今日空いてる人、年が近くて、私より頭の良い人。それだけでいい。条件は。すぐに、探して」
【ブィッシューン】
「起きろ」
【……最後の条件だけなら多数】
「割るわよ」
──
【検索します……一人、マッチしました】
「嘘! すぐに、確保! 」
──
【お相手に了承頂きました。場所は、ここで。今夜7時です】
その言葉とともに側面の壁に指定場所の地図が映し出された。
「彼の好みの服装」
【リサーチします】
──
【服は着ていたらいい。との、事です】
「……絶対に変わってるじゃない。その人」
【お互い様。ブィッシューン】
「ちょ、言い逃げ! 」
それきり、ゼロは静かになった。
なによ、もう。
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